ブックタイトルイクメンパスポート2017

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イクメンパスポート2017

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イクメンパスポート2017

たら、丁寧に、そして誠実に取り組んでいくしかないのです。育児に嘘は通用しません。そうして育児を通して丁寧さと誠実さが鍛えられると、仕事においても、いい加減な論理は通用しないと分かるようになります。つまり、育児の経験が、仕事のモラル向上につながっていくのです。/ もし父親として育児に参加しないとどうなるのでしょうか? / 育児では、我が子が命を授かり輝き出した瞬間や子どもの一挙手一投足に感動したり、目覚しい勢いで成長することに心から心配したり喜んだり、という場面をいくつも経験することになります。しかし、そのような経験をまったくせずに、子どもが大きくなってから養育に関わろうとしても、子どもと心の深いところでつながる感覚が弱くなり、親としての実感が少なくなります。 子どもの立場からしても、父親と母親が本気で育児に関わることで「この家庭に生まれて良かった」と思うようになるものです。しかし父親の愛情を感じきれずに育った子どもは、思春期に入り、異性を求め始めるときに、良い性役割のモデルが身近に得られないため、アイデンティティに拡散状態が生じがちです。女の子の非行は父親の愛を求めて起こすことが多いと言われています。 子どもには父親に育ててもらう権利がありますし、「お父さんに愛してほしい」と思っています。しかし日本では残念ながら、父親が真剣に格闘しながら育児することが十分にできていません。それなのに「お前のために働いているんだ」なんて父親に言われても、子どもには実感がないので、納得できませんよね。以上のような理由から、みなさんには、赤ちゃんの時から自分で物事を判断できるようになるまで、父親として子どもに真剣に関わっていってほしいと思います。育児に悩みはつきものですが、いろいろなことに悩んでください。悩むことで父親も成長でき、子どもを育てていけるようになり、人間として豊かになっていくのです。